西塘鎮は上海から西へ車で2時間程の位置にある。
唐の時代にまちが生れ、明の時代に鎮として栄えたという。鎮の中を東西に貫く運河(朝南埭市河)が走り、その北岸と南岸に古民居が建ち並んでいる。明及び清代に建築された民居が多く残るためか、まちの色は近隣にある水郷古鎮のまち(周庄、同里)と比べると少し暗灰色に映る。北岸に並ぶ民居群と朝南埭市河との間には長い歩廊(煙雨長廊)があり、強い日射又風雨から住民の往来を守っている。煙雨長廊は日本の東北地方にみられる雁木通路(こみせ)のようなもので、河際での商いの場であったようである。
急速に観光地化が進む江南の水郷古鎮の中で、町並みの修復は遅れ、観光客もさほど多くない。古色を帯びた美しいまちは普段の飾らぬ生活を見せてくれ、優れた町並みを残す古鎮である。
日没後、小舟に乗り鎮内を廻った。静まり返った暗やみの中で舟頭の漕ぐ櫂の音だけが響く静謐なまちであった。










日本の寺院建築でみられる、木鼻、虹梁、斗の原形のようなもの


